ほくろは、できるだけいじらない方がいいといわれています。とはいえ、目につくところにあるとついつい気になってしまいますよね。そんなほくろからムダ毛が生えていたら、さらに触りたくなってしまうのではないでしょうか?今回はほくろに生えたムダ毛の処理方法についてご紹介します。
「ほくろに毛が生えていて気になる」「ほくろから毛が出ているけど、抜いていい?」そんなほくろのお悩みを抱えている人もいることでしょう。実は、ほくろに毛が生えるのは、珍しいことではありません。一昔前は、「ほくろに毛が生えるのは縁起が良いから抜いてはいけない」といわれてもいたようです。ほくろに毛が生えたことのある人はご存知かもしれませんが、意外と太くてしっかりした毛が生えることが多いようです。
ほくろは、皮膚の内部にあるメラノサイトという細胞が変異してできるものです。皮膚に毛穴があるように、皮膚の一部であるほくろにも毛穴があります。この毛穴から毛が生えてくるのです。ほくろはメラノサイトの動きが活発化して変異した細胞でできています。結果、メラニン色素という髪の毛の黒色のもとがたくさんつくられるため、ほくろ付近の毛穴から生えてくる毛は濃くて太い毛になりやすいというわけなのです。
ほくろだけでも気になるところに、濃くて太い毛が生えていたら、より気になってしまいますよね。平らなほくろならまだいいですが、立体的なほくろの場合は、除毛してもいいのかどうか迷うところです。ほくろに生えた毛は除毛してもいいのかどうか、調べてみました。
結論として、ほくろに生えた毛は除去しても良いようです。ただし、除去する方法は何でもいいというわけではありません。一番おすすめなのは、ハサミで毛の根元からカットする方法です。これならほくろを刺激することなく、気になる毛の部分だけ除去できます。
引っ張って毛を抜く、ほくろごとえぐるなどの方法はおすすめできません。ほくろを刺激することで、ほくろがガン化してしまう恐れがあるからです。見た目には問題なくても、ほくろの内部が傷ついてしまうこともあります。一見異常がないように見えても、長期的に見たとき、ほくろが悪性化する危険があるので注意が必要です。
カミソリや家庭用脱毛器などを使って、ほくろに生えた毛を抜くのはできれば控えた方が良いでしょう。ほくろを刺激することにつながり、メラニンがさらに過剰生成されてほくろが大きくなってしまう可能性があるからです。
ほくろの毛が生えているのを見つけたとき、していいこととダメなことをまとめてみました。
<してもいいこと>
・ほくろの毛をカットする
・ほくろにも毛にも触らず放置する
・普段通りのスキンケアをする(ほくろをこすったり、いじったりしない)
<してはいけないこと>
・ほくろの毛を無理やり抜く
・ほくろの毛を家庭用レーザーで除毛する
・カミソリや除毛クリームで、ほくろの毛を無理に除去する
・ほくろの毛を触り続ける
ほくろに毛が生えていると、気になってつい触ってしまいがちです。しかし、触ったりいじったりすることでほくろを刺激すると、ほくろのガン化を促すことになるかもしれません。ほくろは多くが良性の「できもの」ですが、外部からの刺激や紫外線を浴び続けることで、ガン化する可能性が高まることがわかっています。なるべくほくろを刺激せず、そのままにしておくことをおすすめします。
ただし、どうしてもほくろに生えた毛が気になるときや、ほくろに生えた毛を除去する必要が出てくることもあるでしょう。そんなときは、既述の通りハサミを使って慎重にカットしてみてください。ほくろから生えてくる毛はどうしても濃く太いものになりやすいので、定期的にケアをするのがポイントです。毛だけでなくほくろも取りたいと思ったら、皮膚科や美容クリニックに相談してみるのも良いでしょう。
ほかの場所のムダ毛はそうでもないのに、なぜかほくろから生えている毛は濃くて目立つ…そんな経験はありませんか?「ほくろから毛が生えている」というとなんだか特殊なことに聞こえますが、もともと毛穴のあった場所にほくろができて毛が生えている、と考えれば普通のことに思えますよね。
毛穴のある部分は、皮膚が深くへこんでいます。ほくろができると、毛穴の内側にほくろの細胞が増え活発に細胞分裂するのが特徴です。すると、血流が増え、酸素と栄養がたっぷり届きやすくなります。毛をつく細胞にもこの酸素と栄養が届けられるため、太くて長い丈夫な毛が生えてくるのです。結果、ほくろから生えてくるのは、栄養がたっぷりと行き渡った太くて丈夫な毛だということになります。
ほくろから生えているムダ毛は、できればそのままにするか、根元から切るのがおすすめだとご紹介しました。しかし、ほくろから1本だけ毛が生えていたら、思わず反射的に抜いてしまうことがあるかもしれません。ほくろから生えている毛を抜くとどうなるのでしょうか?次はほくろの毛を抜いた場合についてご紹介します。
ほくろはメラノサイトという細胞が変異してできた良性の腫瘍です。しかし、皮膚の一部であることに違いはありません。そのため、ほくろから生えている毛を抜いてしまうと痛みを感じることでしょう。場合によっては血が出ることもあります。痛みや出血は多少我慢できるかもしれませんが、ほくろには大きな刺激です。
ほくろがガン化することは稀だといわれていますが、毛を抜いたことによる刺激でほくろがガン化する可能性はゼロではありません。ほくろ自体、良性ではありますが腫瘍の1種です。強い刺激で悪化すると悪性腫瘍になる恐れがあるので注意しましょう。
ちなみに、専門医からすると「ほくろから毛が生えているとむしろ安心である」という見方が多いようです。悪性腫瘍の場合、ほくろがある毛穴が壊れてしまうので毛は生えてきません。ほくろに毛が生えているということは、そのほくろは良性腫瘍だと考えられるので安心、というわけですね。
ほくろから生えている毛はそのままにしておいた方がいい、とわかってはいても、気になるものは仕方ありません。どうしても毛が気になるけれど自分でカットするのも怖い…そんなときは、医師に相談することをおすすめします。ほくろから生えている毛の処理をしてくれるほか、ほくろに関する悩みも相談できるからです。
ほくろから生えている毛を自分で処理し肌トラブルが起きたときにも、ぜひ早めに専門医を受診しましょう。ほくろのトラブルは早めの対処が肝心です。放っておくとほくろが悪化したり、肌トラブルが悪化したりすることもあります。
ほくろから毛が生えている人、ほくろの毛を抜いてしまった人など、ほくろと毛に関するか悩みを抱えている人は少なくありません。「ほくろから毛が生えているのを人に見られたくない」「ほくろの相談をするのは恥ずかしい」といった場合も、心配せず医師に相談してみましょう。ほくろ除去するかどうかも含めて、適切なアドバイスをもらうことができるはずです。ほくろから毛が生えているときはぜひ自己判断で処理してしまわず、今回ご紹介した情報を参考にしてみてくださいね。