はじめに

一度できたほくろは、美容手術で除去しないと消せない、というイメージがありませんか？しかし、実際のところ「何もしていないのにほくろが消えた」という人もいるようです。美容手術はお金がかかりますし、特別なことをせず自然にほくろが消えたらいいですよね。今回は、ほくろが自然に消えることは本当にあるのか、調べてみました。

ほくろが自然に消えることはある？

インターネット上では、「ほくろが自然に消えた」「いつの間にか、あったはずのほくろがなくなった」という意見が少数ながらあるようです。ほくろは自然に消えることがあるのでしょうか？一般的に、ほくろが自然に消えることはないといわれています。一度できたほくろが大きくなる、ふくらむといった変化はありますが、何もしていないのに自然に消えることはないようです。

ではなぜ、「ほくろが消えた」という意見があるのでしょうか。この場合、消えたほくろが「実はほくろではなかった」というケースが考えられます。例えば、ほくろだと思っていたものがウイルス性のイボだったケースです。ウイルス性のイボはほくろと同じ良性の「できもの」の1種で、自然消滅することがあります。

ウイルス性のイボの中で最も一般的な「尋常性疣贅（じんじょうせいゆうぜい）」は、見た目がほくろによく似ています。特徴は色の薄さなのですが、専門家でなければ一見するとほくろと間違えることがあるかもしれません。ウイルス性のイボがあり、いつの間にか自然治癒して消えたという人が「ほくろが自然に消えた」と勘違いした可能性がありそうです。

もちろん、すべてのケースがウイルス性のイボだったわけではないでしょう。また、本当にほくろが自然に消えたケースがあるかもしれません。しかし、一般的に考えると、ほくろが自然に消えたというのはかなりレアなケースだといえそうです。

ほくろが消えた？もう1つのケース

「ほくろが消えた」という場合、もう1つのケースも考えられます。それは、「ほくろの色が薄くなった・抜けた」というケースです。ほくろは黒や茶色、青色などの濃い色をしているイメージがありませんか？しかし、ほくろができてから長い時間が経つと、ほくろの色が変化したり、薄くなったりすることがあるのです。

ほくろそのものが消えるわけではありませんが、色が薄くなると目につきにくくなるので、「消えた」と錯覚する可能性があります。黒や茶褐色だったほくろが肌に近い色や黄色などに変化すると、一見ほくろが消えたように見えてしまうのではないでしょうか。ほくろの色が変化することは珍しいことではありません。いじったり触ったりしていなくても、いつの間にかほくろの色が抜けて肌の色と同化しているケースは珍しくないようです。

ふくらみのあるほくろや大きなほくろの場合は、色が変化してもほくろの存在が感じられやすいので、あまり「消えた」とは感じないかもしれません。しかし、もともと小さかったほくろや、日常生活で目につきにくい場所にあるほくろであれば、「ほくろが消えた」と錯覚してしまうケースもありそうです。インターネット上で目にする「ほくろが自然に消えた」という意見の中には、このようなケースが含まれている可能性があります。

「ほくろが消えたらいいな」と思ったときは

残念ながら、ほくろが自然に消えることはないことがわかりました。しかし、できるだけ色が薄くなったり目立たなくなったりしたら嬉しいですよね。「このほくろ、消えたらいいな」とほくろのお悩みを抱えている人は少なくありません。

ほくろを消すとまではいかなくても、「消えた」に近い状態まで持って行くためには、ほくろ除去を検討してみてはいかがでしょうか？例えば、ほくろ除去クリームなどを使って日常的なほくろケアを始めてみると良いでしょう。また、美容クリニックやサロンなどでほくろ除去手術を受けるという方法もあります。

ほくろを手術などで除去するのは怖いという人は、まずは紫外線対策から始めてみましょう。ほくろは紫外線と深い関係があることが分かっています。大量の紫外線を浴び続けることで、ほくろが新しくできたり、大きくなったりする可能性が高まるといわれているのです。できてしまったほくろを消すのは難しいですが、新しいほくろが増えないようにするために紫外線対策が役立つでしょう。

紫外線対策の方法としては、ちょっとしたお出かけ時でも日焼け止めを塗ったり、帽子を被ったりする方法がおすすめです。頭も紫外線を浴びやすい部位なので、しっかり紫外線対策を行いましょう。夏場だけでなく、1年を通して常に紫外線対策を心がけることが大切です。

ほくろはどうやっても消せないの？

基本的に、自然に消えることはないとされるほくろ。ではなぜ、ほくろを消すことはできないのでしょうか？そもそもほくろは、メラニン色素やメラニン色素を産生するメラノサイトという細胞が集まってできたものです。メラニン色素が含まれているため、濃い色をしています。

メラニン色素は本来、体の中でつくられてもすぐに排出されてしまいます。メラニン色素は人間の体内で安定して存在し続けることが難しく、通常は長期間存在し続けることはないのです。しかし、ほくろのように消えずに残っているものは、内部でメラニン色素が産生し続けられています。

つまり、ほくろを消すためにはメラニン色素をつくっているもととなる部分を除去しなくてはいけません。ほくろ内部は、ものによっては皮膚の深い部分にあるため、自分で処理することは難しいといえます。こうしたことから、「ほくろが自然に消えた」「ほくろを自分で消せた」といったケースは極めて稀な例だと考えられるのです。

ほくろが気になるとき、おすすめの方法

ほくろが自然に消えることはめったにないとわかっても、「このほくろ、消えたらいいのに」というお悩みは続きますよね。そんなとき、おすすめの方法をご紹介します。まずは、ほくろ除去クリームを使うという方法です。ほくろ除去クリームは、海外では広く使われている、ほくろ除去専門のクリームです。自然由来の成分を配合し、毎日ほくろに塗って使います。

日本ならではの方法としては、「お灸」も人気です。ほくろにお灸をすることで、気になるほくろが消えるという手軽さから人気を集めています。ただし、お灸の場合は火を扱うため、やけどの危険性があり取扱いに注意が必要です。毎日お灸をする手間がかかるため、忙しい人には向いていないといえるでしょう。

市販のほくろ除去ペンや家庭用レーザーなどは、激痛に耐えられなかったりやけどなど肌トラブルの可能性があるので、あまりおすすめできません。ほくろ除去ペンや家庭用レーザーでやけどやケガをした場合、家庭ではすぐに適切な処置ができない恐れもあります。傷跡が残ってしまったり、ほくろが悪化したりする危険もあるため、あまり肌に優しいほくろケア方法とはいえないようです。

どうしても確実にほくろを消したいという人は、皮膚科や美容クリニックなどでのほくろ除去手術を検討してみてはいかがでしょうか？費用はほくろの個数や大きさ、除去方法などによりますが、小さなほくろであれば1万円前後で除去できるところが多いようです。施術時間は最も短ければ数分程度なので、学校や仕事で忙しい人にも魅力の手軽さだといえます。

まとめ

いかがでしたか？「ほくろがいつも気になる」「ほくろを消したい」そんな人は、ぜひここでご紹介した方法を試してみてくださいね。紫外線対策の方法としては、ちょっとしたお出かけ時でも日焼け止めを塗ったり、帽子を被ったりする方法がおすすめです。頭も紫外線を浴びやすい部位なので、しっかり紫外線対策を行いましょう。