はじめに

ほくろは、小さい子どもの肌にもできることがあります。親心から「できるだけ早くほくろを除去してあげたい」と思う場合があるかもしれません。子どものほくろは美容手術で取ることができるのでしょうか？

子どものほくろはなぜできるの？

そもそも、子どものほくろはなぜできるのでしょうか。実は、ほくろがなぜできるのかはまだはっきりとわかってはいません。大人になるにつれ、ほくろは増えるとされています。しかし、ほくろが増える理由も科学的にははっきりしていないのが実情です。

ほくろは生まれつきのものと、後からできるものの2種類があります。生まれつきあるほくろの場合は、「先天性色素性母斑」呼ばれます。普通のほくろと同様に良性の「できもの」で、特に治療の必要がない場合はほとんどです。しかし、生まれつきのほくろは一定の割合で悪性黒色腫（メラノーマ）になる可能性があるといわれています。

サイズが大きいほど、悪性黒色腫になる可能性が高まるというデータもあるようです。悪性黒色腫に変化する危険性があることから、生まれつきのほくろは子どもが成人する前に切除すべき可能性があると理解しておく必要があります。

後天的なほくろは、1～2歳頃からでき始め、大人になるにつれて新しいほくろが増えたり、もとからあったほくろが大きくなったりします。ほくろが加齢とともに変化していくのはよくあることです。しかし、「ほくろが急激に大きくなった」「ほくろの形が崩れてきた」といった異常が現れた場合は、皮膚科を受診してしっかり調べてもらうと安心です。

子どものほくろは除去してもいい？

ほくろは先天的なものを除いて、成長するにつれて新しくできるものが多いといわれています。乳幼児の肌にもほくろができることはあり、10代にかけてはさらにできやすくなるというのが一般的な見方のようです。

とはいえ、子どもが小さいうちから肌にほくろができてしまうと、見た目を気にする親御さんも少なくありません。「ほくろが多いといじめられるのでは」「ほくろがあるせいで、人目が気になるのでは」などと、心配になってしまうのも当然のことでしょう。

大人のほくろは、特に悪性でなくても本人が気になるのであれば美容手術などで除去することができます。皮膚科医院や美容クリニックで除去手術を受ければ、簡単にほくろを除去することができるのです。では、子どものほくろは除去してしまってもいいのでしょうか。

結論からいいますと、子どものほくろも大人同様に病院やクリニックで除去してもらうことができます。保護者の付き添いや同意が必要となりますが、希望すれば施術を受けられるのです。とはいえ、子どもの肌はまだまだ未熟で繊細なため、さまざまなリスクやメリット・デメリットを考慮の上でほくろを除去するかどうか考えなくてはいけません。

ほくろができたらすぐに除去、というのではなく、医師と相談の上除去する必要があるかどうかを判断することをおすすめします。

子どものほくろ、美容手術を受けるなら何歳から？

では、子どものほくろを取る場合、何歳くらいから施術を受けることができるのでしょうか？子どものほくろを除去するにあたり、特に年齢制限はありません。低年齢の子どもや赤ちゃんでも、クリニックなどでほくろを除去してもらうことはできます。

ほくろの除去手術では、メスやレーザーを使う方法が一般的です。ほくろを除去してもらうのが小さな子どもである場合、痛みや刺激に驚いて手術中に体を動かしてしまう恐れがあります。子供が怖がって暴れたり、ほくろ除去手術中に動いたりするのを防ぐために、全身麻酔が用いられる可能性は高いといえるでしょう。このため、小さな子どものほくろを除去してもらうとなると、麻酔の副作用などを考慮する必要が出てくるのです。

小学生や中学生以降でも、ほくろの除去手術を受ける場合はリスクについてもしっかり検討する必要があります。麻酔の副作用はもちろん、ほくろを除去した後の傷口が成長と共に開いてしまう可能性があるのです。

子どものほくろ除去を検討しているご家庭では、こうしたリスクや将来的な可能性についてもしっかり考えた上で、手術を受けるかどうか検討してみることをおすすめします。

子どものほくろを除去するとき知っておきたいこと

子どものほくろを除去するにあたり、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。ここでは、考えられるメリットとデメリットをまとめてご紹介します。

＜メリット＞

・子どもが見た目を気にしなくて済む
・ほくろが大きくなる心配がなくなる
・ほくろをいじったりする心配がなくなる
・肌がよりきれいに見える 

＜デメリット＞

・メスやレーザーを怖がる可能性がある
・痛みと刺激に耐えなくてはいけない
・傷跡が残る可能性がある
・麻酔による副作用の心配がある

ここに挙げたのは、メリット・デメリットとも考えられるものの一部です。他にも、子どもの体質や性質によってさまざまなメリット・デメリットが生じる可能性があります。子どものほくろを除去するべきか悩んだときは、子ども本人の意思を確認し、家族でよく話し合ってから決めるようにしましょう。

乳幼児でのほくろ除去を考えている場合は、医師や専門家とよく相談してから決めるようにすると安心でしょう。子どもの年齢が低くなればなるほど、リスクも増えるからです。子どものほくろを除去するべきか悩んだときは、ぜひここでご紹介した内容を参考に、より安心で安全な方法を選んでみてくださいね。

子どものほくろ、すぐに取らない方がいい理由は？

子どものほくろは、すぐに取らない方がいいという意見もあります。その理由は、以下の通りです。 

・傷跡が残るかもしれないから

ほくろ除去手術の内容などによっては、大人になっても消えない傷跡が残る可能性があります。せっかくほくろのないきれいな肌になっても、傷跡が残ってしまうと今度はそちらが気になる可能性があります。特に人目に付きやすい場所、露出する機会の多い 

・傷口が開くかもしれないから

ほくろ除去をする際、ほくろのある部分をえぐり取る方法や根元から切り取る方法があります。これらの方法は、ほくろの根っこまでしっかり除去できるのがメリットです。ただし、除去後の皮膚に凹みができてしまうのが難点で、周りの皮膚を寄せて縫い付ける必要があります。子どもの体はまだまだ成長途中なので、縫った傷口が成長と共に開いてしまう可能性があるのです。 

・ほくろがまたできるかもしれないから

ほくろは紫外線と深い関係があることがわかっています。通学や学校の授業、外で遊んだりすることの多い子どもは、大人より多くの紫外線を浴びる可能性があるでしょう。小さいうちにほくろを除去しても、その後大人になるまでに多くの紫外線を浴びることで、ほくろがまた新たにできる可能性があります。

また、除去後の皮膚でほくろが再発する可能性もあるでしょう。小さいうちに痛みや刺激を我慢してほくろを除去しても、大人になる頃にはまた別のほくろができているかもしれないのです。

まとめ

いかがでしたか？子どものほくろは大人と違い、ケア方法やほくろ除去のやり方については慎重に検討する必要があります。もし子供が小さいうちにほくろを除去するとしても、子ども自身の意思を確認し、将来的に後悔のない選択をできたらいいですね。子どものほくろに関するリスクや可能性を考慮したうえで、家族で納得のいく方法を選ぶようにしてあげましょう。もしお子様が病院や麻酔を怖がる場合、手術による不安がある場合ほくろ除去クリームなどもほくろ除去の一つの方法です。