年齢を重ねると、徐々に増えてくる「シミ」と「ほくろ」。しかしときに、『これってシミ?ほくろ?』と気になることはありませんか?そこで今回は、ほくろとシミの見分け方と、おすすめのケア方法をご紹介します。
まずはほくろとシミの特徴をそれぞれ見ていきましょう。ほくろは色素細胞が増えてできた良性の「できもの」です。生まれつきのものと、後からできるものの2つのパターンがあります。多くが直径6mm以下のサイズで、たまに10mmを超える大きなほくろができるケースもあります。
ほくろはできたばかりのときは平らですが、時間が経つにつれてふくらんでくるものがあるのが特徴です。黒や茶色に近い濃い色のものが多い一方で、ふくらんだほくろは色が抜けて薄くなるものも珍しくありません。触ると柔らかいのも、ほくろの特徴の1つです。また、加齢とともにほくろが増えてくることも知られています。
シミは、皮膚の内側でつくられたメラニン色素が沈着したものを指します。紫外線を浴び続けることでできる「日光黒子(老人性色素斑)」が最も一般的です。ほかにも、遺伝性が強いとされている「雀卵斑(いわゆる、そばかす)」や、女性ホルモンが関連してできるといわれる「肝斑」などの種類があります。
シミは薄茶色や濃褐色の色素が肌にあらわれるもので、小さい斑点状だったり、やや大きくて左右対称にできたりと、種類によって形状は異なります。シミは肌の内側にあるので、完全に消し去ることは難しいのが特徴です。しかし、適切なケアをすることで薄くすることはできます。
シミができる主な原因は紫外線です。紫外線を浴びると皮膚の内側でチロシナーゼという酵素の働きが活発になり、メラニン色素が生成されます。メラニンは、紫外線から細胞を守るために重要な役割を果たす存在です。本来、役割を終えたメラニンは皮膚細胞の新陳代謝によって古い細胞と共に剥がれ落ちていきます。しかし、何らかの理由でメラニンが過剰につくられ、皮膚細胞の新陳代謝が滞ってしまうと、排出されるはずだったメラニンが残ってしまい、色素沈着した結果シミになるのです。
長年紫外線を浴び続けると、肌には光老化というダメージが蓄積されます。皮膚細胞の再生能力が低下してしまい、新陳代謝もスムーズに行われにくくなってしまうのです。結果、メラニンを上手く排出することができず、シミができてしまいます。
また、たばこやストレスといった要素も、シミを増やす原因になる場合があるようです。たばこやストレスは活性酵素を増やし、体の老化を促す原因になります。活性酵素がメラニンの過剰産生を引き起こすため、結果シミの増加につながるというわけです。
ほくろは色や大きさが肌の上で目立ちやすいので、目につく場所にあるとついつい気になってしまいますよね。生まれつきのほくろならまだいいのですが、いつの間にかできた新しいほくろは、触ったりいじったりしたくなるかもしれません。
しかし、できてしまったほくろには必要以上に触らないことが大切です。ほくろを気にして、爪先で引っかいたり削ったりすると、肌を傷つけてしまいます。思わぬケガのもとになる可能性や、傷口から雑菌などが入って炎症を起こしてしまう恐れもあるので、注意しましょう。ほくろに痛みやかゆみがある場合は、医療機関を受診することをおすすめします。
シミができてしまったときも、むやみに触らずに、優しくスキンケアを続けることが大切です。シミのできた肌は、通常の肌よりターンオーバーが滞り気味になっています。肌の内部では、紫外線ダメージなどによりメラニン色素が過剰につくられている状態です。肌のターンオーバーが正常に近づくよう規則正しい生活や栄養バランスの良い食事を心がけることが、シミのケアにつながります。
ほくろを取るには、ほくろ除去クリームなど家庭用のほくろ除去グッズを使って自分でケアする方法と、美容クリニックなどで除去してもらう方法があります。費用や除去にかけられる時間、手間などを考慮の上、自分に合った方法でほくろ除去をしてみてはいかがでしょうか。
シミは、既述の通り完全に除去するのは大変難しいといえます。しかし、ほとんど見えないくらいまで薄くすることは可能です。皮膚科医院や美容クリニックで専用の治療を受ければ、シミを目立たないレベルまで薄くすることができるでしょう。しかし、費用と時間がかかるのが難点です。
シミの種類によっては、レーザー治療は悪化の原因になるともいわれています。シミ専用のクリームや通院治療によって、シミを薄くしていく治療法もあるのです。取りたいシミがどのような種類かわからないときは、皮膚科や美容クリニックを受診し相談してみることをおすすめします。
ほくろと同じくらい、悩んでいる人が多いシミ。シミを除去したいとお考えの人も多いかと思います。シミ除去にはいくらぐらいの費用が必要なのでしょうか?ここでは、シミ除去の費用の目安を調べてみました。
・レーザーによるシミ除去の場合
レーザーなどの機器を使ったシミ除去では、費用は1万円~20万円くらいが目安だといえるでしょう。シミ1つであれば5,000円ほどからシミ除去することもできます。シミの大きさや個数、範囲、使う機器の種類によって費用は変動するので、多めに見ておくと安心です。最新式の機器を使うと、費用も高額になる可能性が高いといえます。
・ピーリングによるシミ除去の場合
ピーリングによるシミ除去では、肌の古い角質を取り除き、シミをはじめとしたさまざまな肌トラブルを改善します。かかりつけの皮膚科などでも手軽に始めやすく、費用を抑えられるとして人気です。ピーリングによるシミ除去では、費用は3,000円~1万円ほどが目安となります。すぐに効果を実感でき、シミ除去は初めてという人にも受けやすい除去法だといえるでしょう。
・それ以外のシミ除去の場合
レーザーやピーリング以外のシミ除去方法は、美容点滴や注射といったものがあります。数千円~2万円ほどが費用の目安です。点滴や注射によって、シミ除去やデトックス、代謝促進に役立つ成分を接種できます。肌への外部からの刺激がないため、シミ除去前後のメイクオフや化粧直しが必要ありません。少なくとも1~2か月に1度は受ける必要があるため、通院回数や期間は長くなります。
シミもほくろも、顔や体にあるととても気になりますよね。特に顔にあると、毎日のお化粧の際や人と会う時などに、お悩みのもとになるかもしれません。ほくろは立体的になることもあるため、お化粧で隠しきれないこともしばしばです。
そんなシミとほくろ、一緒に除去することはできるのでしょうか?一度で除去出来たら時間も手間も省けていいですよね。調べてみた結果、シミとほくろは一緒に除去することはできないようです。理由は、シミとほくろでは除去に使う機器や除去方法が異なるから。
ただし、皮膚科医院や美容クリニックなどで、シミとほくろを同じ日に除去することは可能なようです。どちらも違う方法で除去することにはなりますが、基本的には同日に除去手術することはできるところがほとんどとなっています。